非特異性多発性小腸潰瘍症 総論
2015.12.18 メディビトの知恵概要
ポイント
・回腸中-下部に浅い多発性の潰瘍と潰瘍瘢痕の混在した病変を特徴とする。
・若年者に多い。
・原因は不明で、治療が難しく、慢性化しやすい。
・長年月にわたる腸管病変からの出血に伴う高度な貧血、タンパク漏出に伴う成長障害、低タンパク血症を認め、治療抵抗性となることが多い。
診断
・貧血やタール便から疑われた場合、小腸の造影検査を行い、浅い潰瘍の多発、粘膜のひきつれ、腸管の軽い狭窄が見られる。
症状
・貧血症状、腹痛、タール便、浮腫
検査
・小腸ダブルバルーン内視鏡、カプセル内視鏡
・造影検査
・血液検査
○鑑別診断
・クローン病:縦走潰瘍
・ベーチェット病:回盲部の類円形潰瘍
治療、処方例
【治療】
・標準的治療は未確定。
・サリチル酸製 剤、ステロイド剤、免疫調整剤、栄養療法などが試みられているが、無効のことが多い。
・消化管穿孔や大量出血の合併には外科的手術が行なわれる。
禁忌
キーワード、ポイント
・回腸中-下部に浅い多発性の潰瘍と潰瘍瘢痕の混在した病変を認め、潜在性あるいは顕性出血による高度な貧血を特徴とする。
・若年者に多い。
・原因は不明で、治療が難しく、慢性化しやすい。
・何らかの遺伝的素因の関与が示唆されている。
○「難病情報センター 単純性潰瘍/非特異性多発性小腸潰瘍症」
http://www.nanbyou.or.jp/entry/584
診療のすすめ方、考え方
・長年月にわたる腸管病変からの出血に伴う高度な貧血、タンパク漏出に伴う成長障害、低タンパク血症を認め、治療抵抗性となることが多い。
診断
・貧血やタール便から疑われた場合、小腸の造影検査を行い、浅い潰瘍の多発、粘膜のひきつれ、腸管の軽い狭窄が見られる。
症状
・高度な貧血症状(貧血がきっかけで診断されることも多い)
・腹痛
・タール便
・浮腫
検査
・小腸ダブルバルーン内視鏡、カプセル内視鏡
・造影検査
・血液検査
鑑別診断
・クローン病:縦走潰瘍
・ベーチェット病:回盲部の類円形潰瘍
治療、処方例
【治療】
・標準的治療は未確定。
・クローン病や潰瘍性大腸炎に準じた治療法(サリチル酸製 剤、ステロイド剤、免疫調整剤、栄養療法)が試みられているが、無効のことが多い。
・消化管穿孔や大量出血の合併には外科的手術が行なわれる。
・貧血の場合は、輸液、輸血を行う。