過敏性腸症候群(IBS) 総論
2014.12.18 メディビトの知恵概要
ポイント
・腸管に器質的病変がみられないが、便通異常(下痢、便秘、交代性便通異常)と腹痛とが続く大腸の機能性疾患。
・加齢とともに低下し、女性に多い。
・50歳以上では必ず器質的疾患の有無を検査で確認する。
診断
・内視鏡検査、注腸造影検査、吸収機能検査などで原因となる他疾患を否定する。
・RomeⅢ基準を用いて、診断する。
症状
・腹痛を伴う便通異常(下痢、便秘、交代性便通異常)
・腹痛、腹鳴、排ガス
・倦怠感、不安、不眠、頭痛、頻尿、発汗、動悸などの症状を伴うこともある。
検査
・内視鏡検査、X線検査、超音波検査、血液検査などにより原因となりうる疾患の有無を確認する。
○鑑別診断
・下痢型:炎症性腸疾患、甲状腺機能亢進症、乳糖不耐症
・便秘型:腫瘍性疾患、偽性腸閉塞、甲状腺機能低下症
治療、処方例
【処方例】
・消化管運動調節薬
セレキノン錠(100mg)(トリメブチン) 1回1~2錠、1日3回朝昼夕毎食後
○患者指導
・食生活、生活習慣の改善
・器質的疾患を否定できたうえで、安心してもらえるよう心理的サポートを行う。
・症状に合わせすぎて薬剤数が増えないように注意する。
・ドクターショッピングを行わないように指導する。
「命にかかわる疾患が検査でなかったので、安心しましたね。」
「胃腸の働きや感度には個人差があり、病気ではなく体質という部分もあります。」
「薬が増えやすいので注意しましょう」
などの説明と方向付けを行う。
禁忌
英名、通称、略称
英語:Irritable Bowel Syndrome
略称:IBS
概念
定義
疫学
歴史
病因、病態
解剖、生理学、生化学
診断基準
分類、重症度分類
予後
合併症
キーワード、ポイント
・腸管に器質的病変がみられないが、便通異常(下痢、便秘、交代性便通異常)と腹痛とが続く大腸の機能性疾患。
・加齢とともに低下し、女性に多い。
・ストレスや情動的動揺など、心理的異常を背景に発症することが多い。
・50歳以上では必ず器質的疾患の有無を検査で確認する。
○「日本内科学会雑誌 過敏性腸症候群(IBS)の病態・診断・治療」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/102/1/102_70/_article/-char/ja/
診療のすすめ方、考え方
・病状の日誌や質問票による症状の把握が重要となる。
診断
・内視鏡検査、注腸造影検査、吸収機能検査などで原因となる他疾患を否定する。
・RomeⅢ基準を用いて、診断する。
症状
・腹痛を伴う便通異常(下痢、便秘、交代性便通異常)
・腹痛、腹鳴、排ガス
・倦怠感、不安、不眠、頭痛、頻尿、発汗、動悸などの症状を伴うこともある。
検査
・内視鏡検査、X線検査、超音波検査、血液検査などにより原因となりうる疾患の有無を確認する。
・内視鏡検査
・注腸造影検査
・吸収機能を検査
鑑別診断
・下痢型:炎症性腸疾患、甲状腺機能亢進症、乳糖不耐症
・便秘型:腫瘍性疾患、偽性腸閉塞、甲状腺機能低下症
・食事の偏り、排便習慣の偏り
・発熱、血便、予想しない体重減少、悪性腫瘍の既往もしくは家族歴などの所見は、器質的疾患の除外のために注意して確認することが必要である。
治療、処方例
【治療】
・段階を追って、主症状の改善を行う。
○第一段階
①生活指導:食事と生活習慣の改善
②薬物療法:消化管運動調節薬を基本として投与する。
(高分子重合体またはマレイン酸トリメブチン)
○第二段階:第一段階を4~8週間継続し、改善がみられない場合は抗不安薬などを投与する。
○第三段階:第二段階までの治療で改善がみられない場合は、心療内科的アプローチを考慮する。
【処方例】
・消化管運動調節薬
セレキノン錠(100mg)(トリメブチン) 1回1~2錠、1日3回朝昼夕毎食後
禁忌
患者指導
・食生活、生活習慣の改善
・器質的疾患を否定できたうえで、安心してもらえるよう心理的サポートを行う。
・症状に合わせすぎて薬剤数が増えないように注意する。
・ドクターショッピングを行わないように指導する。
「命にかかわる疾患が検査でなかったので、安心しましたね。」
「胃腸の働きや感度には個人差があり、病気ではなく体質という部分もあります。」
「薬が増えやすいので注意しましょう」
などの説明と方向付けを行う。
専門医に紹介
学会、研究会
○「日本内科学会雑誌 過敏性腸症候群(IBS)の病態・診断・治療」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/102/1/102_70/_article/-char/ja/
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