直腸脱・肛門脱(脱肛) 総論
2014.12.18 メディビトの知恵概要
ポイント
○診療のすすめ方、考え方
・直腸脱は高齢者に多くみられ、女性では同時に子宮脱も伴う場合がある。
・肛門脱は内痔核が原因の場合が多い(内痔核脱肛)
診断
・視診、直腸診を行う。
・疾患状態や骨盤底筋群の異常、合併の確認のため、排便造影、大腸内視鏡検査、直腸肛門内圧検査、CTおよびMRI検査、経肛門的超音波内視鏡検査などを行う。
・合併の確認:直腸瘤、膀胱脱、小腸脱、子宮脱
症状
・直腸脱:排便障害、肛門部痛、違和感
・肛門脱:内痔核により起こる場合が多い
検査
○検査
・排便造影
・大腸内視鏡検査
・直腸肛門内圧検査
・CTおよびMRI検査
・経肛門的超音波内視鏡検査
○鑑別診断
・不完全直腸脱の早期のものは、脱肛との鑑別が必要である。
治療、処方例
【治療】
・不完全直腸脱:いきみの禁止、緩下薬などによる排便コントロールを行う。
・内痔核を原因とする場合は内痔核の治療を行う。
・完全直腸脱:手術を考慮する。
○患者指導
・肛門括約筋のトレーニング
・温める
・トイレ:長く座らない、過度にいきまない、排便後は清潔にする
禁忌
キーワード、ポイント
診療のすすめ方、考え方
・直腸脱は高齢者に多くみられ、女性では同時に子宮脱も伴う場合がある。
・肛門に腫瘤を触れる、お尻に何か挟まって歩きにくい、など特有の症状を訴える場合、完全直腸脱を想起する。
・肛門脱は内痔核が原因の場合が多い(内痔核脱肛)
【直腸脱の分類】
・完全直腸脱:直腸全層の脱出
・不完全直腸脱:直腸粘膜のみの脱出
診断
・視診、直腸診を行う。
・疾患状態や骨盤底筋群の異常、合併の確認のため、排便造影、大腸内視鏡検査、直腸肛門内圧検査、CTおよびMRI検査、経肛門的超音波内視鏡検査などを行う。
・合併の確認:直腸瘤、膀胱脱、小腸脱、子宮脱
症状
・直腸脱:排便障害、肛門部痛、違和感
・肛門脱:内痔核により起こる場合が多い
検査
・排便造影
・大腸内視鏡検査
・直腸肛門内圧検査
・CTおよびMRI検査
・経肛門的超音波内視鏡検査
鑑別診断
・不完全直腸脱の早期のものは、脱肛との鑑別が必要である。
治療、処方例
【治療】
・不完全直腸脱:いきみの禁止、緩下薬などによる排便コントロールを行う。
・内痔核を原因とする場合は内痔核の治療を行う。
・完全直腸脱:手術を考慮する。(Gant-三輪法、Thiersch法)
禁忌
患者指導
・肛門括約筋のトレーニング
「おしりの健康.jp 骨盤底筋群体操 http://oshiri-kenko.jp/chiryou/chiryou_04.php」
・温める:肛門括約筋の緊張を取り、静脈のうっ血を軽くする
・トイレ:長く座らない、過度にいきまない、排便後は清潔にする
専門医に紹介
・完全直腸脱の場合、大腸肛門外科の専門医に相談する。