キーワード、ポイント

・胃の悪性腫瘍のうち、

　上皮性（胃粘膜から発生）のもの→胃癌

　非上皮性（粘膜以外の細胞から発生）のもの→胃肉腫

診療のすすめ方、考え方

診断

・上部消化管の造影検査と内視鏡検査では胃粘膜下腫瘍と診断され、超音波内視鏡検査、腹部超音波検査、腹部ＣＴ検査から胃の腫瘍であることを確認する。

①悪性リンパ腫

繰り返し内視鏡検査を行い、組織の一部をとって病理検査で調べることで診断する。

②平滑筋肉腫

手術で腫瘍を切除し、特殊な染色を行った病理検査で診断する。

・悪性リンパ腫が疑われる場合：PET、シンチグラフィ。

・肝転移が認められる場合：造影CT、造影MRI、アンギオグラフィ、超音波検査。

・悪性リンパ腫の場合は血液内科に相談する。

症状

・無症状

・胃痛

・不快感

・食欲不振

・吐き気

・嘔吐

・腹部膨満感

・下血や吐血

検査

・上部消化管造影検査、内視鏡検査

・超音波内視鏡検査

・腹部超音波検査

・腹部ＣＴ検査

・生検

・血液検査

・シンチグラフィ、アンギオグラフィ 

鑑別診断

・胃癌

・良性胃粘膜腫瘍

治療、処方例

【治療】

・胃に限局するものは手術を行う。

①悪性リンパ腫

　抗がん薬による化学療法、放射線療法を行う。

②平滑筋肉腫

　腫瘍の切除。

禁忌

患者指導

専門医に紹介

・悪性リンパ腫の場合は血液内科に相談する。