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偽膜性腸炎 総論

2014.12.18  メディビトの知恵   
最終更新日: 2016年01月27日
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概要

・抗菌薬投与により起こる腸炎である。

ポイント

・内視鏡検査で大腸のかべに小さい円形の膜(偽膜)が見られる

・クロストリジウムディフィシル菌(C.difficile)によるものである。この菌の産生する毒素により、粘膜が傷害されて起こる。

・本菌の感染は抗生剤の使用がなくても発症することがあり、院内感染症の中で最も頻度が高い疾患と考えられ、長期入院は危険因子である。

 

「厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル 偽膜性大腸炎」

 http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1g05.pdf

診断

・糞便より、C.difficileおよびその毒素を検出するが、偽陰性のことも多い。

 症状

抗菌薬服用5~10日後に、

・下痢

・発熱

・腹痛

・血便

 検査

・大腸内視鏡検査

・生検

・血液検査:白血球増多、CRP10mg/dlを超えることもある。

・便による検査

 ①便培養(細菌培養検査):嫌気条件

 ②CDトキシン(抗原検査)

01

「厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル 偽膜性大腸炎」より引用

治療、処方例

【治療】

・可能な限り薬剤を中止する。

・メトロニダゾール、バンコマイシンの経口投与が有効である。

禁忌

最終更新日: 2016年01月08日
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診断

症状

検査

治療

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英名、通称、略称

概念

定義

疫学

歴史

病因、病態

解剖、生理学、生化学

診断基準

分類、重症度分類

予後

合併症

最終更新日: 2016年01月27日
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キーワード、ポイント

・抗菌薬投与により起こる腸炎である。

・内視鏡検査で大腸のかべに小さい円形の膜(偽膜)が見られる病態で、そのほとんどがクロストリジウムディフィシル菌(C.difficile)によるものである。この菌の産生する毒素により、粘膜が傷害されて起こる。

・本菌は芽胞を形成るため、抗生剤の使用がなくても院内感染を引き起こす。院内感染症の中で最も頻度が高い疾患と考えられ、長期入院は危険因子である。

(McFarlandの研究による)

  12日間入院すれば 21%の患者がC. difficile感染をおこす→うち無症状患者63%

  有症状者のいる部屋→培養陽性49%

  無症状者のみの部屋→陽性29%

  本菌陰性者のみがいる部屋→陽性8%

 胃瘻チューブに慢性感染

 

「厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル 偽膜性大腸炎」

 http://www.mhlw.go.jp/topics/2006/11/dl/tp1122-1g05.pdf

診療のすすめ方、考え方

・原因抗菌薬の種類は、セフェム系、合成ペニシリン、クリンダマイシンなど多彩である。

・抗菌薬の経口投与、静脈投与いずれでもおこり、抗菌薬投与中止後に発症してくることもある。

診断

・問診などから本症を疑った場合、大腸内視鏡検査を行う。

・肛門側ほど高度の病変を呈するため、全身状態の悪い場合は、直腸S状結腸だけでも観察する。

・内視鏡所見では、黄白色半球状あるいは不整形の偽膜を認め、重篤な例では融合傾向を示す。肛門側に好発し、重症例では全大腸に及ぶ。

・生検では、フィブリン、凝固壊死物質、剥離上皮細胞からなるきのこ状の偽膜を認める。

・血液検査から、白血球数増多、低蛋白血症、電解質異常を認める。

・糞便より、C.difficileおよびその毒素を検出するが、偽陰性のことも多い。

症状

抗菌薬服用5~10日後に、

・下痢

・発熱

・腹痛

・血便

検査

・大腸内視鏡検査

・生検

・血液検査:白血球増多、CRP10mg/dlを超えることもある。

・便による検査

 検体:常在菌のため、新鮮便(採取後2時間以内)を用いることが重要。

    不可能な場合には、4に保存した検体を2日以内に用いる。

 ①便培養(細菌培養検査):嫌気条件下に CCFA 培地ないし CCMA 培地を用いて行う。

 ②CDトキシン(抗原検査)

  ・C.difficileが毒性を示すためには、毒素A(toxinA)と毒素B(toxinB)が必要であり、toxinBを

   組織培養法で検出することが最も確実な根拠と考えられているが、日本ではこの方法が用

   いられないためtoxinAを酵素免疫法で検査することが多い。

    ToxinA: 好中球遊走因子であり、サイトカインの遊離を起こし、水分の過分泌や

        腸管の出血壊死を起こしうる。

    ToxinB:細胞毒で細胞骨格の破壊をもたらす。

  ・ToxinAに対する試薬:イムノクロマトグラフィー法であるユニクイック

              EIA 法であるイムノカードCDトキシンA など

  ・現在使用されているCDチェックは毒素A()毒素B()株は偽陰性となる。

     010801

     010802

     「厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル 偽膜性大腸炎」より引用

01

02

「厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル 偽膜性大腸炎」より引用

鑑別診断

・判別すべき疾患:虚血性大腸炎、他の感染性大腸炎、 エルシニア、カンピロバクター、

         サルモネラ、病原性大 腸菌(ウイルスなど)、MRSA 腸炎、抗菌薬不耐症、

         抗菌薬起因性出血性腸炎、炎症性腸疾患(Crohn 病、潰瘍性大腸炎)など

・判別の要点:内視鏡検査と培養に依存する。

・内視鏡所見:出血性腸炎か否か、潰瘍形成の有無、病変の存在部位などによる。

・他の感染症の診断:出血や潰瘍、アフタ様潰瘍などから判別を進める。

治療、処方例

【治療】

・可能な限り薬剤を中止する。

・メトロニダゾール、バンコマイシンの経口投与が有効である。

 

【処方例】

・フラジール(メトロニダゾール) 0.751.5g 分3~4 /1014日間

 安価であり第一選択

・バンコマイシン 1.52.0g 分3~4 /1014日間

禁忌

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「厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル 偽膜性大腸炎」より引用01

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【鑑別診断】 「厚生労働省 重篤副作用疾患別対応マニュアル 偽膜性大腸炎」より引用

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