肛門癌 総論
2014.12.18 メディビトの知恵概要
・肛門の入り口から約3cmにわたる肛門管、肛門周辺の組織に生じる癌の総称。
ポイント
・長年経過した痔瘻から癌が発生することがある。
診断
・視診、触診を行い、腫瘤や潰瘍、また紅斑や潰瘍を伴う湿疹、丘疹や鱗屑などの皮膚病変がみられる。
・MRI検査などの画像検査を行い、病変の広がりや転移の有無を調べる。
症状
・排便時の出血、痛み
・肛門周囲のかゆみ
・しこり
・疼痛
・粘液分泌
・鼠径部リンパ節の腫脹がみられることもある。
検査
・肛門鏡
・MRI検査
・生検
治療、処方例
【治療】
①腫瘍の切除
②放射線治療
③抗がん薬による化学療法
禁忌
キーワード、ポイント
・肛門の入り口から約3cmにわたる肛門管、肛門周辺の組織に生じる癌の総称。
・大腸癌に比べると頻度はまれであり、60〜70歳に最も多く発生する。
・皮膚病変が痔疾患や通常の肛囲湿疹と異なり癌が疑われる場合は、生検を行う。
・長年経過した痔瘻から癌が発生することがある。
診療のすすめ方、考え方
【肛門に発生する悪性腫瘍】
・扁平上皮がん
・腺がん、粘液がん
・類基底細胞がん
・悪性黒色腫
・ページェット病
・ボーエン病
・痔瘻がん
診断
・視診、触診を行い、腫瘤や潰瘍、また紅斑や潰瘍を伴う湿疹、丘疹や鱗屑などの皮膚病変がみられる。
・肛門管のなかから発生した管内型と、肛門管の外から発生した管外型に分類される。
・MRI検査などの画像検査を行い、病変の広がりや転移の有無を調べる。
症状
・排便時の出血、痛み
・肛門周囲のかゆみ
・しこり
・疼痛
・粘液分泌
・鼠径部リンパ節の腫脹がみられることもある。
検査
・肛門鏡
・MRI検査
・生検
鑑別診断
・腫瘤性病変:カルチノイド、肛門ポリープ(肥厚乳頭)、尖圭コンジローム、梅毒による扁平コンジローム、平滑筋腫、皮様のう胞など
治療、処方例
【治療】
①腫瘍の切除
②放射線治療
③抗がん薬による化学療法
・扁平上皮がん
肛門括約筋まで浸潤していない場合:局所切除
肛門括約筋まで浸潤している場合:永久的人工肛門造設を伴う直腸切断術、または抗がん薬を併用した放射線療法で肛門を残す治療