単純性腸潰瘍 総論
2016.01.12 メディビトの知恵概要
ポイント
・回盲部近傍に難治性の深い下掘れ状の潰瘍を形成し、時に回腸から結腸に浅い潰瘍性病変が多発する。
・肉眼形態はベーチェット病で時に合併する回盲部潰瘍に類似する。
・30~40歳代の男性に多い。
・原因は不明で、いったん改善しても、しばしば再発する。
・病変の好発部位は回盲部末端から盲腸にかけてであり、打ち抜き型の潰瘍性病変を特徴とし、多発することが多い。
・消化管穿孔、続発する腹膜炎、腹部腫瘤、大量下血を合併することがある。
診断
・血液検査にて、白血球の増加や炎症所見が見られる。
症状
・腹痛(最初の症状であることが多い)
・下血
・下痢
・腹部腫瘤
検査
・造影検査
・大腸内視鏡検査
・血液検査
・便検査:細菌培養検査、便潜血検査
「パリエット 消化器基本画像集」より引用
治療、処方例
【治療】
・標準的治療は未確定。
・クローン病や潰瘍性大腸炎に準じた治療法(サリチル酸製 剤、ステロイド剤、免疫調整剤、栄養療法)が試みられているが、無効のことが多い。
・消化管穿孔や大量出血の合併には外科的手術が行なわれる。
禁忌
キーワード、ポイント
・回盲部近傍に難治性の深い下掘れ状の潰瘍を形成し、時に回腸から結腸に浅い潰瘍性病変が多発する。
・肉眼形態はベーチェット病で時に合併する回盲部潰瘍に類似する。
・30~40歳代の男性に多い。
・原因は不明で、いったん改善しても、しばしば再発する。
・ベーチェット病の副症状である回盲部潰瘍に類似することから、血管性因子の関与が示唆されている。
診療のすすめ方、考え方
・病変の好発部位は回盲部末端から盲腸にかけてであり、打ち抜き型の潰瘍性病変を特徴とし、多発することが多い。
・消化管穿孔、続発する腹膜炎、腹部腫瘤、大量下血を合併することがある。
診断
・血液検査にて、白血球の増加や炎症所見が見られる。
・血液や便検査から疑われた場合、大腸の内視鏡検査を行い、回盲部に境界のはっきりした円形の深い潰瘍が見られる。回盲部の弁の破壊が見られることもある。
症状
・腹痛(最初の症状であることが多い)
・下血
・下痢
・腹部腫瘤
検査
・造影検査
・大腸内視鏡検査
・血液検査
・便検査:細菌培養検査、便潜血検査
「パリエット 消化器基本画像集」より引用
鑑別診断
・潰瘍性大腸炎:直腸から連続性
・クローン病:縦走傾向
・ベーチェット病:全身症状を伴う
・腸結核:回盲部に好発するが不正形、全周性
治療、処方例
【治療】
・標準的治療は未確定。
・クローン病や潰瘍性大腸炎に準じた治療法(サリチル酸製 剤、ステロイド剤、免疫調整剤、栄養療法)が試みられているが、無効のことが多い。
・消化管穿孔や大量出血の合併には外科的手術が行なわれる。
・貧血の場合は、輸液、輸血を行う。