急性膵炎 総論
2014.12.22 メディビトの知恵概要
急性膵炎は,活性化された膵酵素の遊離分泌に起因する膵臓(と隣接組織)の炎症である。
最も頻度の高い誘因は,胆道疾患および大量のアルコール摂取。症状の程度は軽症(腹痛および嘔吐)から重症(膵臓壊死,ならびにショックおよび多臓器不全を伴う全身性の炎症過程)まで様。診断は,臨床所見と,血清アミラーゼおよびリパーゼ値に基づく。治療として,静脈内輸液,鎮痛薬,絶食による支持療法を行う。
ポイント
胆石または微石症(胆泥)によるオディ括約筋の閉塞により膵管内圧の上昇が関与している。長期にわたるアルコール摂取(100g/日を越えて3〜5年を越える)によって,膵酵素の蛋白質が小膵管内に沈着することがある。これらの蛋白栓による膵管閉塞は,膵酵素の早期活性化を引き起こす。そのような患者のアルコール過飲は,膵酵素を活性化することによって膵炎を引き起こす。
診断
症状
検査
治療、処方例
禁忌
診断
症状
患者の約40%において,酵素に富んだ膵液や組織破片の堆積物が膵内および膵周囲に形成される。この堆積物は,約半数において自然消退する。患者によっては,感染するか,仮性嚢胞を形成する。仮性嚢胞は内面に上皮層を認めない線維性被膜を有する。仮性嚢胞は出血,破裂,または感染することがある。