マロリーワイス症候群 総論
2014.11.08 メディビトの知恵概要
ポイント
・飲食後や妊婦の激しい嘔吐の反復により、食道胃接合部付近に粘膜下層までの裂創を生じ、粘膜下の血管が破れて出血し、吐血する。
・最初の吐物は食残渣だが、嘔吐を繰り返している間に血性に変化したという経過を聞き出す。
・好発部位は噴門部。
・食道への圧が正常化すればほとんどが自然止血する。
診断
・内視鏡検査を行い、出血部位、出血の形態、潰瘍の深さや大きさなどを確認する。(縦走裂創を認める)
症状
・激しい嘔吐後の吐血(嘔吐後半に新鮮血となる)
・通常は胸痛や腹痛を伴わない
検査
・内視鏡検査:食道胃接合部、胃噴門部に縦走裂創を認める。
治療、処方例
【治療】
・バイタルサインを落ち着ける。
・処置が必要となることはすくない。
・出血が持続する場合:出血部位を内視鏡にて止血処置(クリッピング、焼灼)を行う。
【処方例】
とくに必要となることは少ない。
例 マーロックス懸濁液 3.6g/3×毎食前
禁忌
キーワード、ポイント
・飲食後や妊婦の激しい嘔吐の反復により、食道胃接合部付近に粘膜下層までの裂創を生じ、粘膜下動脈が破れて吐血する。
・最初の吐物は食残渣だが、嘔吐を繰り返している間に血性に変化したという経過を聞き出す。
・嘔吐、咳、クシャミ、排便、分娩後等、腹腔内圧の上昇が原因となる。
診療のすすめ方、考え方
・好発部位は噴門部。
・食道への圧が正常化すればほとんどが自然止血する。
診断
・内視鏡検査を行い、出血部位、出血の形態、潰瘍の深さや大きさなどを確認する。(縦走裂創を認める)
症状
・激しい嘔吐後の吐血(嘔吐後半に新鮮血となる)
・通常は胸痛や腹痛を伴わない
検査
「メルクマニュアル 消化器疾患 マロリーワイス症候群」より引用
・内視鏡検査:食道胃接合部、胃噴門部に縦走裂創を認める。
・血液検査:貧血を呈するほどの出血をきたすことはすくない。
鑑別診断
・痛みを伴う場合は、特発性食道破裂の可能性がある。
治療、処方例
【治療】
・バイタルサインが落ち着ける。
・必要に応じて輸液、止血剤の投与を行う。
・出血が持続する場合:出血部位を内視鏡にて止血処置(クリッピング、焼灼)を行う。
処置が必要となることはすくない。
・絶食。マロリーワイス症候群と診断され露出血管を認めなければ、早期に食事は再開できることが多い。
禁忌
患者指導
専門医に紹介
・特発性食道破裂が疑われるとき