出血性胃潰瘍 総論
2015.11.30 メディビトの知恵概要
ポイント
・潰瘍の血管が破れて出血する。
・黒色便(タール便)や急激な貧血を伴ってる場合は、潰瘍からの出血を疑う。
診断
・内視鏡検査にて出血の部位、原因、出血の状態、露出血管の有無などを確認する。
・出血中でも原則として緊急内視鏡検査を行うことが多い。ただし、出血性ショック状態の場合は全身状態の改善を優先する。
症状
・出血による貧血症状の出現や黒色便
・貧血による息切れ、動悸
検査
・内視鏡検査
・動脈造影
・血液検査
・ピロリ菌検査
治療、処方例
【治療】
・ショック状態の場合:ショックに対する処置を行い、バイタルサインを改善する。
①内視鏡による止血:加熱凝固法、局注法、クリップ法
②保存的治療:輸液、輸血、潰瘍への薬物投与
③再出血予防:胃酸分泌抑制薬の投与とピロリ菌の除菌。
禁忌
キーワード、ポイント
・放置するとショックとなり、時に致死的となる場合がある。
○「Mindsガイドラインセンター 出血性胃潰瘍・出血性十二指腸潰瘍」
http://minds4.jcqhc.or.jp/minds/pu/peptic-ulcer_1.pdf
診療のすすめ方、考え方
・潰瘍にできた血管が破れ出血する。
・黒色便(タール便)や急激な貧血を伴ってる場合は、潰瘍からの出血を疑う。
診断
・内視鏡検査にて出血の部位、原因、出血の状態、露出血管の有無などを確認する。
・出血中でも原則として緊急内視鏡検査を行うことが多い。ただし、出血性ショック状態の場合は全身状態の改善を優先する。
・出血部位が明らかでない場合には、動脈血管造影が有効。
・血液検査による診断
①慢性出血ではHb低下、MCV低下がみられる。
②急性出血ではMCVが下がらない、出血1~2時間以内の超急性期ではHbも下がっていないことがあるので注意が必要。
②出血の急性期ではCrはあまり上昇しないのに対しBUNが高度に上昇する。(血液内のたんぱく質窒素負荷によるため)
・薬剤使用歴、ピロリ菌感染の検査を行う。
症状
・出血による貧血症状の出現や便が黒くなる
・貧血による息切れ、動悸
検査
・内視鏡検査
・動脈造影
・血液検査
・ピロリ菌検査
「Mindsガイドラインセンター 出血性胃潰瘍・出血性十二指腸潰瘍」より引用
鑑別診断
治療、処方例
【治療】
・ショック状態の場合:ショックに対する処置を行い、バイタルサインを改善する。
①内視鏡による止血:加熱凝固法、局注法、クリップ法
②保存的治療:輸液、輸血、潰瘍への薬物投与
・オメプラール 1回20mg+生食50ml 1日2回
・タケプロン 1回30mg+生食50ml 1日2回
③再出血予防:胃酸分泌抑制薬投与とピロリ菌を除菌する。