腸管ベーチェット病 総論
2014.12.18 メディビトの知恵概要
・ベーチェット病は、口腔粘膜のアフタ性潰瘍、外陰部潰瘍、皮膚症状、眼症状の4つの症状を主症状とする慢性再発性の全身性炎症性疾患である。
・副症状として腸管潰瘍を起こしたものが腸管型ベーチェット病である。
○「難病情報センター ベーチェット病」
http://www.nanbyou.or.jp/entry/330
○厚生労働省 ベーチェット病に関する調査研究班
「腸管ベーチェット病診療コンセンサス・ステートメント」
http://www.nanbyou.or.jp/upload_files/Bechet2014_2.pdf
ポイント
・原因は不明。
診断
・部位:右下腹部にあたる回盲部に多い。
・内視鏡検査により潰瘍を認め、消化管出血や腸管穿孔がみられることもある。
症状
・腹痛
・下痢
・下血
検査
・内視鏡検査:回盲部を中心に円形または類円形の深掘れの潰瘍がみられる。
「厚生労働省 腸管ベーチェット病診療コンセンサス・ステートメント」より引用
治療、処方例
【治療】
・炎症が強い場合:抗生物質やステロイド、免疫抑制剤の投与を行う。
・消化管出血、穿孔は手術が必要。
再発率も高く、術後の免疫抑制剤療法も重要。
禁忌
キーワード、ポイント
・ベーチェット病は、口腔粘膜のアフタ性潰瘍、外陰部潰瘍、皮膚症状、眼症状の4つの症状を主症状とする慢性再発性の全身性炎症性疾患である。
・副症状として腸管潰瘍を起こしたものが腸管型ベーチェット病である。
○「難病情報センター ベーチェット病」
http://www.nanbyou.or.jp/entry/330
○厚生労働省 ベーチェット病に関する調査研究班
「腸管ベーチェット病診療コンセンサス・ステートメント」
http://www.nanbyou.or.jp/upload_files/Bechet2014_2.pdf
診療のすすめ方、考え方
・原因は不明であるが、内因(遺伝素因)に外因(感染病原体やそのほかの環境因子)が加わり、白血球の機能が過剰となり、炎症を引き起こすと考えらえている。
診断
・部位:右下腹部にあたる回盲部が圧倒的に多い。上行結腸、横行結腸にもみられる。
・内視鏡検査により潰瘍を認め、潰瘍は深く下掘れし、消化管出血や腸管穿孔がみられる場合もある。
【重症度判定】
・発熱や腸管外病変などの全身症状の有無
・腹部所見:腹痛の程度、炎症性腫瘤や反跳痛の有無
・潰瘍の深さや腸管合併症(出血、狭窄、瘻孔など)の有無
・炎症反応(CRP、白血球数、血沈)、貧血の程度
などから、総合的に判断する。
症状
・腹痛
・下痢
・下血
検査
・内視鏡検査:回盲部を中心に円形または類円形の深掘れの潰瘍がみられる。
「厚生労働省 腸管ベーチェット病診療コンセンサス・ステートメント」より引用
鑑別診断
・クローン病、腸結核、薬剤性腸炎:臨床所見ならびに内視鏡やX線造影で鑑別できる。
・急性虫垂炎、感染性腸炎:臨床所見から否定できる。
・薬剤性腸炎
治療、処方例
○寛解導入療法
・副腎皮質ステロイド薬は状態をみながら、漸減し、できれば中止とし、長期投与は避けるのが原則。
・プレドニゾロン
換算0.5~1.0mg/kg/日 1~2週間継続
改善があれば週5mg程度ずつ漸減し、可能な限り中止する。
・アダリムマブ(2013年保険承認)
初回160mg、2週後80mg、4週後40mgを皮下注射し、有効例については隔週40mgの皮下注射で維持療法へ移行する。
・インフリキシマブ(保険未承認)
5mg/kg 点滴静注で0、2、6週の3回投与
有効例はその後8週毎の維持投与へ移行する。
○維持療法
メサラジン 2.25g~4.0g/日
サラゾスルファピリジン 3~4g/日
禁忌
患者指導
・全身の休養と保温に気をつける
・ストレスの軽減に努める
・バランスのとれた食事
専門医に紹介
学会、研究会
○「難病情報センター ベーチェット病」
http://www.nanbyou.or.jp/entry/330
○厚生労働省 ベーチェット病に関する調査研究班
「腸管ベーチェット病診療コンセンサス・ステートメント」
http://www.nanbyou.or.jp/upload_files/Bechet2014_2.pdf
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