食道カンジダ症 総論
2014.12.18 メディビトの知恵概要
ポイント
・カンジダ種を起炎菌とする感染症であり、食道のなかで最も多い感染症。
・カンジダは口腔、消化管、皮膚などの常在菌であり、通常は病原性を示さないが、さまざまな疾患や薬剤の影響で免疫力が低下した患者に日和見感染症として発症する。
・ステロイド剤及び免疫抑制剤、強力な酸分泌抑制剤などの服用患者で認めることがある。
診断
・内視鏡検査で食道に白苔を認める。
・白苔は強く水洗いしても消失しない。
・生検検査で、塗抹鏡検や培養で確定診断する。
症状
・軽症:自覚症状はほとんどない
・重症:嚥下困難、嚥下痛
検査
・内視鏡検査
・生検
治療、処方例
【治療】
・カンジダなどの常在菌が原因である場合は、症状があれば治療対象となる。
・原因となる薬剤を中止する。
・経口抗真菌薬を投与する。
【処方例】
・ジフルカン(FLCZ) 200-400 mg 1日1回 経口投与7日間(、もしくは ジフルカン400 mg 1日1回 静注 14-21 日間 トル)
・イトリゾール(ITCZ)内用液 20 mL 1日1回経口投与7日間
ジフルカンの方が効果および安全性が高く使いやすい
禁忌
キーワード、ポイント
・カンジダ種を起炎菌とする感染症であり、食道のなかで最も多い感染症である。
・カンジダは口腔、消化管、皮膚などの常在菌であり、通常は病原性を示さないが、さまざまな疾患や薬剤の影響で免疫力が低下した患者に日和見感染症として発症する。
○「国立国際医療研究センター エイズ治療・研究開発センター
HIV感染症とその合併症:診断と治療ハンドブック 口腔食道カンジダ症」
http://hb.acc-info.jp/part2/no26.html
○「日本医真菌学会 侵襲性カンジダ症の診断・治療ガイドライン」
http://www.jsmm.org/pulic_comment2-1.pdf
診療のすすめ方、考え方
・ステロイド剤及び免疫抑制剤の長期投与患者がハイリスクグループとなる。
・強力な酸分泌抑制剤の長期服用患者でも認めることがある。
・食道内腔がすべてカンジダで覆われるため、嚥下不能になることがある。
診断
・内視鏡検査で、白色~黄白色の透明感のないわずかに隆起した白苔を認める。この所見から診断可能である。
・白苔は強く水洗いしても消失しない。
・生検検査で、塗抹鏡検や培養で確定診断する。
症状
・軽症:自覚症状はほとんどない
・重症:嚥下困難、嚥下痛
検査
・内視鏡検査
・生検
「パリエット 消化器基本画像集」より引用
鑑別診断
治療、処方例
【治療】
・カンジダなどの常在菌が原因である場合は、症状があれば治療対象となる。
・原因となる薬剤を中止する。
・経口抗真菌薬を投与する。
【処方例】
・ジフルカン(FLCZ) 200-400 mg 1日1回 経口投与7日間(、もしくは ジフルカン400 mg 1日1回 静注 14-21 日間 トル)
・イトリゾール(ITCZ)内用液 20 mL 1日1回経口投与7日間
ジフルカンの方が効果および安全性が高く使いやすい