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風邪症候群 総論

2016.01.20  メディビトの知恵   
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概要

ポイント

診断

症状

検査

治療、処方例

禁忌

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診断

症状

検査

治療

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英名、通称、略称

概念

定義

疫学

歴史

病因、病態

解剖、生理学、生化学

診断基準

分類、重症度分類

予後

合併症

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キーワード、ポイント

「風邪」として患者が受診してきた場合、風邪症候群の症状に似た、鑑別すべき類縁疾患は以下のようなものが挙げられる。

・インフルエンザ:ウイルスが原因(influenza virus, parainfluenza virus

・急性副鼻腔炎:主にウイルスだが細菌も原因(S. pneumoniae, M. catarrhalis, H. influenzae

・急性中耳炎:主にウイルスだが細菌も原因(S. pneumoniae, M. catarrhalis, H. influenzae

・急性扁桃炎:主にウイルスだが細菌も原因(S. pyogenes

・肺炎:細菌が原因(S. pneumoniae, M. catarrhalis, H. influenzae

 

【風邪症候群】

・鼻腔、咽頭、喉頭などの上気道粘膜の急性カタル性炎症

80〜90%がウイルス感染によるもので、通常は自宅療養で1週間以内に自然治癒する

診療のすすめ方、考え方

風邪の症状で受診してくる患者さんのほとんどは、実際に風邪の場合が多いが、わずかながら風邪ではない他の疾患が紛れていることがある。風邪なのか、重症疾患の初期症状なのか見極めが大切。また、風邪に紛れ込んでいる抗菌薬が必要な細菌感染症を見極めることも重要である。

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診断

・臨床症状や発症時期、流行状況から総合的に判断する

・全身状態は保たれ、他の疾患を除外できる(咳・鼻・喉症状の3つが急性に同時に同程度なら=風邪)

・症状が他領域に及ぶ場合はウイルス性、単一の臓器に1種類の菌だと細菌性の可能性が高い

・マイコプラズマの場合は、鼻炎症状や咽頭炎症状はあまり目立たず、下気道症状(特に乾咳)が目立つ

症状

上・下気道症状が見られる…①普通感冒(せき、鼻、喉すべて同時・同程度

             ②急性鼻・副鼻腔炎(鼻汁、鼻閉、くしゃみ中心)

             ③急性咽頭・扁桃炎(咽頭痛、咽頭乾燥感、嗄声、咳嗽、喀痰中心)

             ④急性気管支炎(せき中心)

上・下気道症状が目立たない…⑤高熱のみ

              ⑥微熱・倦怠感

              ⑦下痢

              ⑧頭痛

              ⑨発疹

※上気道(鼻腔・咽頭)、下気道(喉頭、気管、気管支)とする

検査

鑑別診断

・②の場合、細菌性副鼻腔炎の鑑別→上顎痛や顔・歯の痛みと慢性鼻汁が7日以上継続していること、もしくは持続期間にかかわらず非常に強い片側性の頬部の痛み・膨張・発熱がある。副鼻腔炎の診断にはX線写真が有効

・③の場合、

扁桃周囲膿瘍との鑑別唾を飲み込めないほど痛い・開口障害・人生最悪の痛み、tripod position(両手をついて顔を前に出した三脚のような姿勢)

急性喉頭蓋炎との鑑別→咽頭所見が軽いのに強い嚥下痛、嗄声・喘鳴・呼吸困難、咽頭上方の圧痛

急性心筋梗塞との鑑別→咽頭・扁桃炎の所見なしでも喉の痛み(タートルネックで隠れる場所の痛みは注意)

・④の場合、肺炎との鑑別→バイタルサインの異常(体温38℃以上、脈拍100回/分以上、呼吸数24回/分以上)と胸部聴診所見の異常ありなら胸部X線を考慮する

・⑤の場合、敗血症をきたす疾患との鑑別→悪寒戦慄の訴えは菌血症の可能性。問診をよく行う。

・⑦の場合、吐き気・嘔吐・水様便の3つが揃ったらウイルス性腸炎

・⑧の場合、細菌性髄膜炎やくも膜下出血など危険な頭痛との鑑別→3つの質問が有用

「経験したことのない最悪の頭痛か」「だんだん憎悪しているか」「5分以内にピークに達するような突発的なものだったか」すべて陰性なら危険ではない。

治療、処方例

【治療】

・安静、保温、栄養摂取

・対症療法(成人の場合)※かぜ症候群と診断した場合には、抗菌薬を使用しないことが重要

 

※風邪に使う西洋薬のエビデンス

・解熱・鎮痛薬

:アセトアミノフェン(軽度の副作用をもたらすものの、解熱・鎮痛効果が高い。量のとりすぎに注意)

 :非ステロイド性抗炎症薬(同様の効果はあるが、消化性潰瘍、腎障害、体液貯留などのリスクがあるため解熱目的なら控えるべき。ロキソプロフェンは治癒が遅れたり、インフルエンザで痙攣をきたす報告がある)

・抗ヒスタミン薬:フェキソフェナジンやモメタゾン、ナファゾリンなど(単独で処方することにエビデンスはない。眠気などの副作用のほうに注意。点鼻ステロイドはアレルギー性鼻炎にのみ保険適応)

・総合感冒薬:PL顆粒(併用すれば症状緩和は可能。抗ヒスタミン薬が含まれるため高齢者には処方しないほうがよい)

・鎮咳薬

:デキストロメトルファン(風邪に対する効果は低いが、エビデンスはある。小児には異常行動などの副作用も報告されており、処方しないほうがよい)、

:リン酸コデイン(風邪に対するエビデンスは乏しい)

・去痰薬:カルボシステイン、アンブロキソール、アセチルシステインなど(エビデンスは乏しい。痰がからむことが主訴の場合の処方はよい)

・咽頭痛:トラネキサム酸(エビデンスはない)

 【処方例】 

  発熱、疼痛アセトアミノフェン(カロナール®など)1回400〜500㎎屯用 1日4回まで

  咽頭痛イブプロフェン(ブルフェン®など)1回200mg屯用 1日3回まで

  痰カルボシステイン(ムコダイン®)1回500㎎ 1日3回

禁忌

患者指導

・自然治癒する疾患であることを十分患者に説明し、理解を得る努力が必要。

ポイントとして、かぜ症候群はウイルスが原因であることがほとんどで、ウイルスに対する特異的な治療方法はないこと。1週間以上症状が遷延する、軽快後再悪化する、38℃以上の発熱が出現するときなどは再度受診するように指導するなどの具体的なフォローアップの説明を付け加えること。

・38℃以下の発熱では入浴を制限する必要はないが、湯冷めしないように注意する

・部屋を暖かく保つ、早く休む、温かい食べ物をとる、加湿をするなどのアドバイスをする

専門医に紹介

・②の場合、副鼻腔の圧痛あり、鼻炎症状なし→歯性上顎洞炎の疑い。う蝕の有無を確認して歯科医へ紹介

・③の場合、急性喉頭蓋炎の疑いあり→呼吸状態が安定しているなら頸部軟線X線のvallecula sign(喉頭蓋谷が白く映る)で診断後、呼吸が切迫している場合は気道確保してから即時2次救急病院へ転送

・④の場合、X線所見などから何らかの呼吸器疾患を疑う場合、呼吸器内科へ紹介

      2週間以上咳が継続する場合、肺結核、肺がん、間質性肺炎などの疾患鑑別が必要。胸部X線撮影を行うなど精査を開始

・⑨の場合、全身性の紅斑に眼や口唇、陰部といった粘膜病変を伴うときは皮膚科医へ風邪1分間診察

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最終更新日: 2016年04月11日
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山本 舜悟「かぜ診療マニュアル―かぜとかぜにみえる重症疾患の見わけ方」日本医事新報社

 

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