難聴

どんな病気

外耳から入った音の刺激は、鼓膜、中耳、内耳、聴神経を経由して、情報となって脳へ届きます。
その途中になんらかの障害があるために、聴力が低下している状態を難聴とよびます。

         日本医師会ホームページより引用

 

障害される部位による分類

• 伝音性難聴:外耳から中耳にかけての障害による難聴
• 感音性難聴:内耳より先(中枢)の神経の障害による難聴

障害をされる部位によって、治療法が異なります。
治せる難聴と治すことが難しい難聴があるため、必ず医療機関を受診して、しっかりと診断を受けることが大切です。

 

原因

伝音性難聴の原因

急性中耳炎、滲出性中耳炎、真珠腫性中耳炎、慢性中耳炎、耳あか(耳垢 じこう)のつまりなど

感音性難聴の原因

老人性難聴、騒音性難聴、突発性難聴、メニエール病、聴神経腫瘍、遺伝性難聴、薬剤性など

 

症状

  【聴力レベル(dB)による難聴の分類】

軽度難聴

30dB~50dB

中等度難聴

50dB~70dB

高度難聴

70dB~90dB

重度難聴

90dB以上

ささやき声や、静かな会話が聞き取りづらい

ふつうの会話が聞こえにくい

ゆっくり大きな声で話すと聞き取れる

大きな声でも聞こえにくい

耳元で大きな声で話すと聞き取れる

耳元での大きな声も聞こえにくい

難聴は、程度や障害される音域によっては自覚症状が少ないことがあります。

耳のつまり感や、耳鳴りを自覚した際には、医療機関を受診して聴力検査を受けましょう。

 

代表的な難聴を起こす病気

両側の耳に難聴が起きる病気

• 老人性難聴
加齢とともに音を感じる内耳の感覚細胞の数が減ったり、傷むために、じょじょに聞こえにくくなるのが老人性難聴です。

65歳以上の40%にあたる約1000万人の方が、老化による難聴障害を持っているといわれています。

初期は高音域から聞こえにくくなり、しだいに低音域へと難聴の範囲が広がっていきます。

難聴にはキーンという高音の耳鳴りをともなうこともあります。

高齢者の難聴とハンディキャップ
難聴があると、人との会話に不自由が生じて、生活の質が低下します。

自分自身では、聞き取れないことがあっても、よくわからないままうなずいたりすることで、話がずれたり、誤解が生じてしまい、関係性に影響が出てきます。
周囲は、大きな声で話すことに疲れるため、聞こえないからいいかと話しかけないようになります。
自分だけなく、周りの人々に対して、悪い影響が出る前に補聴器の使用などを考えるようにしましょう。

 

• 騒音性難聴
85dB以上の騒音に頻回にさらされると、内耳の感覚細胞がじょじょに損傷を受けて、難聴が進みます。

高音域からゆっくりと進行するため、初期には自覚症状はありませんが、だんだんと低音域に広がって、難聴や耳鳴りを自覚した時には、すでに不可逆的になっていることが多くみられます。
大きな音の環境下での仕事などでは、耳栓で予防するのが一番です。
WHOはオーディオ機器で音楽などを大音量で聞くときには、耳を守るために「1日1時間以内」に控えることを勧めています。

音響外傷
騒音性難聴の中でも、とくに130dB以上の強い音で生じます。
その音域のだけが単独で障害されます。
一次的で、数時間で自然に軽快することが多いのですが、繰り返し強い音にさらされると不可逆的になります。

 【場所や環境による許容基準(1日当たり)】

オーディオ(ヘッドホン)

75~105bB

制限無~4分

スポーツ・競技場

80~115bB

25時間~28秒

騒音の多い職場・車の通りの多い道路

85bB

8時間

地下鉄・ドライヤー

100bB

15分

ナイトクラブ・ディスコ・バー

105~115bB

4分~28秒

航空機

130bB

1秒未満

片側の耳に難聴が起きる病気

• 中耳炎
急性中耳炎かぜにともなって起きます。痛みや熱をともなうことが多い。
滲出性中耳炎:中耳に慢性的に液体がたまった状態です。
真珠腫性中耳炎:鼓膜の一部が増殖して、中耳をふさいでしまいます。手術が必要になります。
慢性中耳炎:慢性的な炎症や、鼓膜に穴があいた状態が続きます。

• 突発性難聴
年間二万人が発症するとても多い疾患ですが、難聴の度合いが重症になることが多く、初期治療が大切な疾患です。
治療をしても3~5割くらいしか改善しないのですが、無治療の場合はほぼ聴力の回復は難しいといわれています。はやめに医療機関を受診しましょう。

障害される音域や程度によっては、耳のつまり感や耳鳴りしか自覚症状を感じないことがあるため、耳の症状を感じた時には、きちんと聴力検査を受けることが大切です。
4割ほどの方でめまいを伴なうことがあります。

メニエール病
めまいをおこす病気として有名ですが、難聴、耳鳴り、耳のつまり感などの耳症状も伴います。
安静にしていても、数分から数時間つづく、回転性のめまいが特徴です。
おさまっても、しばらくして再び発作を繰り返すことがあります。
発作を繰り返すたびに聴力の低下が進みますので、きちんとした診断と治療を受けることが大切です。

 

検査

診察

外耳道や鼓膜の様子を観察します。

聴力検査

ヘッドホンを付けて、音が聞こえたら手元のボタンを押します。

ティンパノメトリー

音圧で鼓膜の動きを検査します。

CT検査、MRI検査

内耳や聴神経、脳の状態を調べます。

治療

伝音性難聴

外耳や中耳の問題なので、治療ができる病気が多くあります。
それぞれの原因によって対応が異なるため、きちんと診断を受けることが大切です。

感音性難聴

突発性難聴やメニエール病はしっかりとした初期治療で聴力の回復が望めることが多くみられます。
早めに医療機関を受診してください。

老人性難聴や騒音性難聴、その他の感音性難聴は回復することが難しいため、予防や補聴器で対応することになります。

 

補聴器

音を集めて、増幅する機械です。
40dB~90dB程度の難聴で使用されます。
メガネと同じで、日常生活やお仕事の場面で不自由を感じた時が着用を始めるタイミングといえます。
補聴器はコミュニケーションの手段として大切ですが、90dB以上の感音性難聴では、使用しても聞き取りが困難なことが多くなります。

人口内耳

人工内耳は、直接聴神経に電気刺激を送り込む機械です。
90dB以上の重度難聴者に使用されます。
世界的にも広まってきていますが、長野県では信州大学病院で積極的に手術が行われています。

ホームドクターからのアドバイス

難聴は、日常生活やコミュニケーションに大きな支障が出るおそれがあります。
聞こえにくいと感じたときや、耳鳴りやめまいをともなう違和感があるときには、きちんと医療機関でで診察を受けましょう。

認定補聴器技能者

補聴器は購入したらお終いではありません。
精密機械ですので、定期検査や、難聴の進行に合わせた調整が大切です。

耳鼻科の医師と連携している、認定補聴器技能者が常駐している専門店で購入することをお勧めします。

補聴器の種類

2015年度の普及率は耳かけ型60%、耳穴型35%、ポケット型5%でした。
どのタイプが良いというわけではありませんので、使用しやすいものを選びましょう。

 

ラップの芯

難聴が高度になると、補聴器をつけていない場合、大きな声を出しても、本人には音が割れてしまって良く聞き取ることができません。
そんな時には、ラップの芯や雑誌を丸めて、耳元につけてゆっくりと話すと聞き取れることがあります。

耳鳴りについて

難聴には耳鳴りをともなうこともあります。

耳鳴りは同じように聴神経の細胞が老化などによって、傷ついてしまっていることが原因です。
神経細胞は一度死んでしまうと回復できないため、耳鳴りの治療は難しいといわれています。
白髪などと同じように老化の一つと考えて気にしすぎないように努めることが最善の対処法だといわれています。

身体障害者

高度以上の難聴者の中には、身体障害者手帳の適応となる方がいます。
手帳を受けると、補聴器の購入などが補助の対象となることがあります。
耳鼻咽喉科を受診して、検査を受けてみましょう。

もっと調べる

参考リンク

長野県医師会 わたくしたちの健康読本
長野難聴

 

初診に適した科

耳鼻科(耳鼻咽喉科)

頼りになる病院

かかりつけ医を持ちましょう。
まずはお近くのかかりつけ医の先生にご相談ください。
北信

中野市 北信総合病院

長野市 篠ノ井総合病院

東信

上田市 信州上田医療センター

佐久市 浅間総合病院

中信

安曇野市 安曇野赤十字

安曇野市 長野県立こども病院

松本市 相澤病院

松本市 まつもと医療センター松本病院

南信

飯田市 飯田市立病院

高森町 下伊那厚生病院

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