熱中症

どんな病気

暑さ(熱)によってからだにおきる障害を、まとめて熱中症と呼びます。

熱中症は炎天下だけで起きるのではなくて、湿度の高い時期や曇りの日、屋内でも起こることがあります。

気温が高い、急に暑くなった、ムシムシする、風がないなどの状況には注意が必要です。

熱中症の医療機関への受診者数は、年間に30万~40万人に達します。
年間に500人以上の人が、熱中症によって亡くなっています。

発症時期は急に暑くなる7月がもっとも多く、発症時刻は午後0時~3時の日中にもっとも多くなっています。

年齢別では65歳以上が半数を占め、また高齢者ほど重症化しやすいといわれています。

青少年では運動、中年者では労働環境、高齢者では生活環境の問題が原因となるケースが多くみられます。

熱射病は、熱中症の中でも重症な状態をあらわす言葉です。
屋外屋内を問いません。(後述)

日射病は、とくに屋外で、日光の日射しが原因でおこった熱中症を指す言葉です。

原因

体内の体温調節の中枢に異常が起こることによって、発症します。
さらに、高熱による臓器障害や、発汗によって、脱水症やミネラルバランスが崩れることで、様々な症状がひき起こされます。

環境保健マニュアル2014 より引用

熱中症を起こしやすい条件

• 環境

• 気象条件
1.湿度が高い
2.急に熱くなる時期
3.熱帯夜が続く

• 個人の健康状態
持病や体調など

症状

【熱中症の重症度分類】

• 中等症以上は医療機関を受診して診察や、点滴などの治療を受けた方がよいでしょう。
• 高熱の出た方は熱射病と呼ばれて、重症という判断になります。

ポイント
中等症以上になると、本人は意識が障害されるために、正しい判断ができなくなります。
周囲の人が判断をして医療機関を受診させることが大切です。

検査

体温測定

熱がないかを調べます。

血液検査

腎臓や肝臓の障害や、ミネラルバランス(電解質)を調べます。

治療

            環境保健マニュアル2014 より引用

I度(軽症)の治療(熱失神、熱けいれん)

まず現場での初期対応をこころみます。
涼しいところに移動させて、体を冷やします。
とくに太い血管がある、首筋、わきの下、足のつけねなどを冷却します。
ナトリウム(塩分)を含む、スポーツドリンクや経口補水液を飲ませます。
初期対応で改善のない場合には、すみやかに医療機関を受診させましょう。

II度(中等症)の治療(熱疲労)

意識がぼんやりしている、呼びかけへの反応が鈍いなどの際には、中等症以上です
応急処置をあれこれ工夫するよりも、すみやかに医療機関を受診しましょう。
点滴または、経口摂取による塩分と水分の補給が必要になります。

III(重症)度の治療(熱射病)

原則として入院した上で治療を行います。
冷却療法を行います。
重症の場合には、集中治療室で人工呼吸器や血液透析治療を行うこともあります。

ホームドクターからのアドバイス

熱中症対策には、ただしい知識を持って、予防の対策が大切になります。

            環境保健マニュアル2014 より引用

水分
のどが渇く前に、予防的に、十分かつ、こまめに補給しましょう。
水分だけでなく塩分もいっしょに補給することが大切です。

塩分
人間の体はもともと塩水でできています。
また、汗をかくと、水分とともに、塩分も失われてしまいます。
塩分濃度の薄いお水やお茶、麦茶ばかりを、良かれと思ってたくさん飲んでいると、かえって体内の塩分濃度が薄まってしまい、体調不良をひきおこすことがあります。
水分補給をする時には、あわせて塩分の補給も行いましょう。

塩分濃度0.1~0.2%の自作の経口補水液の作り方
• 水1L
• 食塩1~2g(小さじ半分ていど)
• 砂糖20~40g(大さじ2~4杯)
• お好みで、レモン果汁や梅干しを入れてみると、さっぱりとして飲みやすくなります。

室内環境
• 扇風機やエアコンを使った温度調節
最高温度は28℃以下

• 室温が上がりにくい環境の確保
遮光カーテン、緑のカーテン、すだれ、打ち水など

• 湿度の調節
最高湿度は70%以下

外出時の注意
• 日傘や帽子の着用
• 日陰の利用
• 通気性の良い、吸湿・速乾性のある衣服の着用
• こまめな休憩
• 天気の良い日は、昼さがりの外出は控える
• 体調の悪い日は無理はしない

暑さ指数(WBGT)とは?
暑さ指数は、熱中症を予防することを目的としてアメリカで提案された指標です。
単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されますが、その値は気温とは異なります。
暑さ指数は人体に与える影響の大きい ①湿度、②周辺の熱環境、③気温の3つを取り入れた指標です。
夏の間は、環境省のホームページで予測や、実測値を提供していますので、熱中症予防の参考にしてください。

参考:環境省 熱中症予防サイト http://www.wbgt.env.go.jp/

熱中症診療ガイドライン2015 より引用

もっと調べる

参考リンク

〇 みんなの健康百科 応急手当 熱中症

環境省 
〇 熱中症予防情報サイト
〇 普及啓発資料のダウンロードページ
気象庁 
〇 熱中症ゼロへ
〇 日中の最高気温 
高音注意情報(4月第四水曜日~10月第四水曜日)

厚生労働省
日本体育協会
大塚製薬工場

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