慢性腎臓病

どんな病気

『慢性腎臓病(まんせいじんぞうびょう)』とは、数ヶ月~数年かけて腎臓の働き(機能)が徐々に悪化する病気です。

健康な状態の約60%未満までの腎機能の低下や検尿異常(尿たんぱくや尿潜血の排泄)が3か月以上続く場合を、『慢性腎臓病』と呼びます。
慢性腎臓病は、最近はCKD(Chronic Kidney Disese)とも呼ばれています。

初期に自覚症状はなく、症状が自覚されるころにはかなり進行した状態で見つかることが多くみられます。
そのため、健康診断などで検尿検査を定期的に受けることがすすめられます。

健康な状態の約30%未満になると『慢性腎不全』と呼ばれます。
末期腎不全では腎代替療法(血液透析や腹膜透析)が導入されます。
透析患者数は38万人(2016年)を超えて毎年約40,000人ずつが新規導入されています。
2015年時点で日本人のおよそ390人に1人が透析療法を行っています。

原因

あらゆる腎臓の病気が原因となって引き起こされます。
最も多いのが糖尿病の合併症である糖尿病性腎症です。慢性糸球体腎炎(慢性腎炎)や高血圧により引き起こされる腎硬化症なども原因として多くみられます。

症状

・初期には自覚症状がありません。
・病気が進行すると、むくみ(浮腫)、倦怠感、吐き気、食欲低下、息切れ、貧血などの症状が現れてきます。

検査

血液検査

腎臓の働きを確認します。腎機能が低下すると、クレアチニンや尿素窒素の値が上がります。

eGFR
腎機能はクレアチニンを利用した計算式『推算糸球体濾過量値(eGFR)』の値で判断します。
eGFRが60未満の状態が3か月以上持続すると慢性腎臓病と判断します。

参考:eGFRの自動計算器
 CASIO KEISAN

尿検査
尿にたんぱく質や血液が漏れ出ていないかなどを検査します。

超音波(エコー)検査
腎臓の状態を検査します。多くの場合、腎臓が小さく、硬くなっている様子がみられます。

治療

食事療法
慢性腎不全の進行に合わせて、塩分や蛋白質、カリウムなどの摂取制限を行ないます。

◆塩分:1日3g以上6g以下を目標にします。
 減塩の注意点と工夫例
 ・しょうゆやソースなどは計量して小皿に分けて入れ,直接つけて食べる
 ・うま味のある食品を使う(しいたけ、昆布、かつおだしなど)
 ・ 香辛料や薬味を利用する
 ・酸味を利用する(レモン汁、酢の物など)
 ・旬のものや新鮮な食材を用いて食材の味をいかす、加工食品はなるべく使わない
 ・ 煮物などは食塩を無駄なく利用するために、片栗粉を使ってとろみをつけると食べやすい

◆たんぱく質:標準体重当たり0.6~0.7g/日が推奨されています。
       例)標準体重が60kg → 36~42g

出典「日本腎臓学会 慢性腎臓病 生活・食事指導マニュアル」

 

◆カリウム:1日1500mg以下に制限します。

出典「日本腎臓学会 慢性腎臓病 生活・食事指導マニュアル」

 

(参考)文部科学省 日本食品標準成分表2015年版(七訂)

水分の摂取
進行度により、尿量に合わせた飲水量の制限も行います。

薬物療法
慢性腎不全により引き起こされる症状や、高血圧、蛋白尿を減らす目的などで使用します。

透析療法
腎機能が10%以下になったり、高カリウム血症や尿毒症、心不全などの症状が内服薬でコントロールできなくなると、透析療法や腎臓移植による治療が必要になります。

ホームドクターからのアドバイス

予防について

糖尿病高血圧症脂質異常症高尿酸血症などの生活習慣病は、慢性腎不全になる危険を高めます。これらの病気がある場合は、治療をしっかりと行ない、生活習慣の改善に努めましょう。

・たばこは全身の動脈硬化を促進させて腎臓の動きを悪くするだけでなく、狭心症・心筋梗塞脳梗塞を高率に起こす危険性が高いことが知られています。病気を進行させないためにもたばこはやめましょう。

・慢性腎不全は、自覚症状がないまま進行していきます。健康診断の尿検査で、蛋白尿や血尿を指摘されたら、かかりつけの医師や近くの医療機関に相談しましょう。

・透析療法は週3回、1日3~5時間かかり、心身や生活上の負担が大きいものです。また透析患者さんの一人の医療費は年間に約500万円もかかる言われています。

個人でも社会全体でも慢性腎不全の知識を知って、予防や早めの治療が大切です。

もっと調べる

参考リンク

○ 国立循環器病研究センター 循環器病情報サービス 腎不全
○ 日本臨床内科医会 わかりやすい病気のはなしシリーズ 腎臓病の食事療法
○ 一般社団法人 全国腎臓病協議会
○ キッセイ薬品工業株式会社ヘルスケア事業部 腎臓病食事療法の3ステップ

初診に適した科

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