医良人コラム

先日、母校信州大学の創立70周年記念式典が開かれました。 特別講演の講師は、諏訪中央病院(茅野市)名誉院長の鎌田實先生。 演題は「心と体の健康法、教えます」でした。 鎌田先生は、私が15年前に同病院に就職する際の面接官でした。 先生の著書「がんばらない」がベストセラーとなって注目を浴びていましたが、 面接後は自ら院内や中庭を案内してくださり、人を大切にする人柄が伝わりました。 私は諏訪中央病院で、消化器科医としてがん患者さんの治療に多く関わり、抗がん剤治療などとともに緩和ケア病棟も担当しました。… もっと読む

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前回紹介した要介護と健康の中間の状態にあたり、適切な対策で回復ができる「フレイル」。 重要とされる理由は「予防」ができるからです。 フレイルは、 ①体の衰え ②心の衰え ③社会性の衰え の3つが相互に負の連鎖をしています。 患者さんの中には「年をとって”ずく”がなくなってきた。へ~もういいわい」と言う方がいます。 意欲が衰えると、趣味や集まり事などに出掛ける機会が減って閉じこもりがちになります。 動かないことで体力や筋力が衰え、心臓や肺活量も弱って息切れがするため、外出がますますおっくうになります。 外出し… もっと読む

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高齢化時代の健康づくりの新しいキーワード「フレイル」をご存知でしょうか? メタボ、ロコモは聞いたことがあるけど今度は4文字? と 興味を持っていただいた方、ありがとうございます。 フレイルは、Frailty(虚弱、老衰)という英単語を元に作られた造語で、 要介護状態の一歩手前の段階を指します。 「自分は健康」と言う方が、軽度の感染症や転倒などをきっかけに、 寝たきり、認知症、要介護、施設入所、入院など、 その原因に見合わないほどの大きな結果につながる場面にしばしば遭遇します。 若い頃には問題にならなかったことが… もっと読む

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慢性感染は、発がんの約20%を占める大きな要因です。 今回は、がんを起こすピロリ菌とB型・C型肝炎ウイルスについて学びましょう。 ピロリ菌に感染していると5~10倍胃がんにかかりやすく、 肝臓がんの8割はB型・C型肝炎ウイルスが原因です。 国内では年間に胃がんで4万5000人、肝臓がんで2万7000人が亡くなっています。 それだけに病原菌の発見は医学的、社会的に大きな衝撃があり、 ピロリ菌とB型肝炎ウイルスの発見者はノーベル賞を受賞しました。 【予防】 体内に入れないために感染経路を確認します。 ピロリ菌は口から感… もっと読む

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前回、慢性的に炎症が続くと発がんにつながる理屈を説明しました。 今回はそれを踏まえて「がんを防ぐ方法」を解説します。 日本人の罹患数の多いがんは1位大腸がん、2位胃がん、3位肺がんです(2014年)。 なぜこの3箇所にがんが多いのか分かりますか? 答えは、「外とつながっている」からです。 食べた物は、口から食道、胃、小腸、大腸を通って便となり体を通り抜けていきます。 肺は、鼻や口、気管支を経て呼吸をしています。 胃腸や肺は外界とつながっているため、侵入してくるさまざまな物質や病原菌と接触する機会が多くなります。 繰… もっと読む

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「炎症」はさまざまな病気の元凶となります。 「急性」と「慢性」に分けられ、急性炎症はやけどや盲腸炎、痛風による急性関節炎などです。 赤くなって腫れて熱を持ち、痛みを伴います。 皆さんも炎症と聞くと、この急性炎症を思い浮かべるでしょう。 程度が強いと障害を残したり、時には命に関わったりすることもありますが、大半の急性炎症は原因が取り除かれると沈静化します。 一方の慢性炎症は、ほとんど自覚症状がありません。 例えば慢性胃炎では、急性胃炎や胃潰瘍のような強い痛みは感じません。 炎症の程度は軽いけれど、長くくすぶり続けてい… もっと読む

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統一地方選挙が終わりました。 私事ですが長野県議会議員選挙の立会人を拝命し、地域の皆さまの投票に同席させていただきました。 見守りながら、政治や選挙と健康づくりの共通点を考えてみました。 ①政治も健康も優先順位は高いはずだが、国民の関心は低い。 興味を持つことが始まり。 ②現実から目をそらしてはならない。 一方で今を優先しすぎず、未来をつくる力も求められる。 ③課題への取り組みは優先順位を見誤らず、かつ一点集中や偏った施策ではいけない。 ④バランスよく全体のメリットを考え、特定の利益だけを追求しない。 ⑤甘… もっと読む

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昨年から風疹が流行しています。 「三日ばしか」とも呼ばれるように発疹が出ますが、麻疹ほど症状は強くありません。 しかし、妊娠中の女性が風疹ウイルスに感染すると、おなかの赤ちゃんの心臓や耳、口、脳などに障害を残してしまいます。 これから生まれてくる赤ちゃんの一生が変わってしまうのです。 2013年の流行時には、国内で45人(12~14年)の「先天性風疹症候群」の赤ちゃんが生まれ、 内10人は生後半年までに亡くなりました。 妊婦さんへ感染させないためには周囲での流行を防ぐこと。そのためには個人個人がしっかりと予… もっと読む

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麻疹(はしか)が流行しています。 高熱が続く症状は激烈で、江戸時代には「命定め」と怖れられ、無事に七五三の年を迎えるとお祝いをしました。 医学が発達した現代でも治療薬はなく、千人に一人の割合で脳炎や肺炎によって命を奪われます。 空気感染をするためインフルエンザの10倍以上の感染力があり、世界中で対策が取られていますが、 いまだに小児を中心に年間10万人以上が亡くなっています。 一方、麻疹の予防接種は非常に効果が高く、2回の予防接種で99%の人が免疫力(抗体)を獲得できます。 事実、麻疹ワクチンの開発前は、世界の… もっと読む

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1月は信州にもインフルエンザの猛威が吹き荒れました。喉元を過ぎていない今こそ感染や予防のおさらいをしましょう。 感染はステップに分けると理解しやすくなります。 ①寒くなり乾燥するとウイルスが活発になる ②感染した1つのウイルスは半日で100万個まで増殖する ③感染して2~3日後に発熱や咳(せき)などの症状が現れ、約1週間ウイルスを排出する④咳やくしゃみにより他の人にうつる。この繰り返しによって爆発的に広がります。 対策は、ウイルスの活動を抑えるため室内の保温と湿度を50%以上を保つこと。人混みに近寄らない、手洗い、… もっと読む