医良人コラム

統一地方選挙が終わりました。 私事ですが長野県議会議員選挙の立会人を拝命し、地域の皆さまの投票に同席させていただきました。 見守りながら、政治や選挙と健康づくりの共通点を考えてみました。 ①政治も健康も優先順位は高いはずだが、国民の関心は低い。 興味を持つことが始まり。 ②現実から目をそらしてはならない。 一方で今を優先しすぎず、未来をつくる力も求められる。 ③課題への取り組みは優先順位を見誤らず、かつ一点集中や偏った施策ではいけない。 ④バランスよく全体のメリットを考え、特定の利益だけを追求しない。 ⑤甘… もっと読む

医良人コラム

昨年から風疹が流行しています。 「三日ばしか」とも呼ばれるように発疹が出ますが、麻疹ほど症状は強くありません。 しかし、妊娠中の女性が風疹ウイルスに感染すると、おなかの赤ちゃんの心臓や耳、口、脳などに障害を残してしまいます。 これから生まれてくる赤ちゃんの一生が変わってしまうのです。 2013年の流行時には、国内で45人(12~14年)の「先天性風疹症候群」の赤ちゃんが生まれ、 内10人は生後半年までに亡くなりました。 妊婦さんへ感染させないためには周囲での流行を防ぐこと。そのためには個人個人がしっかりと予… もっと読む

医良人コラム

麻疹(はしか)が流行しています。 高熱が続く症状は激烈で、江戸時代には「命定め」と怖れられ、無事に七五三の年を迎えるとお祝いをしました。 医学が発達した現代でも治療薬はなく、千人に一人の割合で脳炎や肺炎によって命を奪われます。 空気感染をするためインフルエンザの10倍以上の感染力があり、世界中で対策が取られていますが、 いまだに小児を中心に年間10万人以上が亡くなっています。 一方、麻疹の予防接種は非常に効果が高く、2回の予防接種で99%の人が免疫力(抗体)を獲得できます。 事実、麻疹ワクチンの開発前は、世界の… もっと読む

医良人コラム

1月は信州にもインフルエンザの猛威が吹き荒れました。喉元を過ぎていない今こそ感染や予防のおさらいをしましょう。 感染はステップに分けると理解しやすくなります。 ①寒くなり乾燥するとウイルスが活発になる ②感染した1つのウイルスは半日で100万個まで増殖する ③感染して2~3日後に発熱や咳(せき)などの症状が現れ、約1週間ウイルスを排出する④咳やくしゃみにより他の人にうつる。この繰り返しによって爆発的に広がります。 対策は、ウイルスの活動を抑えるため室内の保温と湿度を50%以上を保つこと。人混みに近寄らない、手洗い、… もっと読む

医良人コラム

命、若さ、信用などと同じく、私たちの体にも一度失ってしまうと取り戻せないものがあります。その代表が「神経細胞」と「心筋細胞」です。 この2つは、新しい細胞に生まれ変わるための細胞分裂ができず、同じ細胞が生涯にわたって働き続けるといわれています。 すなわち皮膚や血液などと異なり、神経や心臓は、死んだ細胞を他の細胞が分裂して再生することはできないのです。 リハビリによって死んだ細胞の周りの細胞が働きを補い、「機能」としてはある程度回復しますが、死んでしまった細胞自体が元に戻るわけではありません。 細胞の数は生まれた時点… もっと読む

医良人コラム

人は何で生きているでしょうか? 哲学の命題でも謎掛けでもありません。 人は『血管』によって生きています。 大切な血管についての知識を整理します。 血管は三種類に分けられます。心臓から送り出された血液が通る『動脈』。 動脈は枝分かれを繰返して細くなり、細胞の間を網目のように張り巡らされる『毛細血管』となり、 血液と細胞との間で酸素と二酸化炭素、栄養と老廃物を交換します。 次第に集まって太くなり『静脈』となり心臓に戻ります。 病気との関連を考えると、細胞に酸素や栄養を届ける動脈と毛細血管が重要です。 なぜなら血液が届か… もっと読む

医良人コラム

健診を受けた方と後日、面談した時の様子です。 1人目は大柄なY男さん。毎年悪玉コレステロール値が高く、減量を勧められています。今回はさらに体重が92㌔から95㌔に増え、他の数値も悪化しています。いきなり指導はせず、まずは理由を聞いてみます。 「テレビでオリーブオイルがコレステロール値を下げると宣伝していたので、2カ月間毎日コップ半分飲んでいました。胃が悪くなっても頑張ったのに…。テレビは正しい説明をせずにひどい!」。 2人目はきゃしゃなT子さん。昨年より体重が2㌔減って43㌔に、タンパク質量は基準値を下回り貧血症状… もっと読む

医良人コラム

(信濃毎日新聞中信版MGプレスの記事を再掲しています。) 「健康寿命を伸ばしましょう」という言葉を耳にすると思います。 では、どんな病気によって健康寿命が損なわれているかをご存知でしょうか? 孫子の名言「敵を知り己を知れば百戦危うからず」の通り、戦う前にどの病気(敵)の重要度が高いのかを確認しておくことは、健康づくりの基本といえます。 病気の数は1000を優に超えます。よく見定めないと雑兵との戦いに気を取られているうちに、敵の大将に討ち取られてしまうことになりかねません。   表は2016年度の日本人の「… もっと読む

医良人コラム

前回、不摂生を減らして病気を遠ざけると、人間は120歳まで生きられるかもしれないとお伝えしました。 すると患者さん方から、「体が言うことをきかなくなったら、そんなに長生きをしたくないわ」と感想をいただきました。しかし、命の終わりがいつ来るのかは、医者はもちろん神様にも分かりません。 「寿命」に対して、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」を「健康寿命」と呼びます。松本市が全国に先駆けて「健康寿命延伸都市」を宣言してから、この言葉は全国的にも広く知られるようになりました。 長野県の2015年の「… もっと読む

医良人コラム

「寿命」についてのうんちくを少々。 江戸時代の儒学者、貝原益軒は著書「養生訓」で、人の寿命は100歳だが、10人中9人は不養生によって短命となっていると述べています。自身は当時では長寿の85歳まで長生きしました。 早稲田大学を創設した大隈重信は、人は適切な節制をしていれば125歳が天寿であると唱えました。西洋医学の父と呼ばれるヒポクラテスは、平均寿命が30歳前後だった古代ギリシャ時代に、人の寿命は120歳と説いて、自らも90歳近くまで長生きしたとされています。 この寿命120歳説は他にも多く、旧約聖書には、神は創世… もっと読む