医良人コラム
19/9/17

第19回 慢性炎症に潜む「がん」

「炎症」はさまざまな病気の元凶となります。

「急性」と「慢性」に分けられ、急性炎症はやけどや盲腸炎、痛風による急性関節炎などです。
赤くなって腫れて熱を持ち、痛みを伴います。

皆さんも炎症と聞くと、この急性炎症を思い浮かべるでしょう。
程度が強いと障害を残したり、時には命に関わったりすることもありますが、大半の急性炎症は原因が取り除かれると沈静化します。

一方の慢性炎症は、ほとんど自覚症状がありません。
例えば慢性胃炎では、急性胃炎や胃潰瘍のような強い痛みは感じません。
炎症の程度は軽いけれど、長くくすぶり続けているイメージです。



それでも人間の細胞は小さいため傷つきます。
すると体がけがを修復してくれます。
ここまでは急性でも慢性でも同じ仕組みです。


しかし、慢性炎症では原因が取り除かれていないため、回復した細胞がまた壊されます。
こうして壊れて作って壊れて作ってを延々と繰り返します。
これが続くと、人間の体は一定の割合で作り直し間違いをすることがあり、それが「がん細胞」となります。


南米では熱々のマテ茶を飲む習慣があります。
口をやけどすると急性炎症です。しかし、やけどをしないで喉元を過ぎると熱さを忘れてしまいます。
そして毎日繰り返し飲んでいると慢性炎症が続き、食道がんが生まれます。
慢性炎症とがんの関係の具体例、予防策については次回詳しく解説します。


◇先日励ましのお手紙が届きました。嬉しい限りです。しかし、初期の読み逃した分が残念とのことでした。
実は、当ホームページに過去の掲載記事を転載しています。
ぜひ過去の分も合わせてお読みください。

(2019年5月14日(火)付 信毎MGプレスから)

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