医良人コラム
19/12/2

第22回 可逆性備える「フレイル」

高齢化時代の健康づくりの新しいキーワード「フレイル」をご存知でしょうか?

メタボ、ロコモは聞いたことがあるけど今度は4文字? と
興味を持っていただいた方、ありがとうございます。

フレイルは、Frailty(虚弱、老衰)という英単語を元に作られた造語で、
要介護状態の一歩手前の段階を指します。

「自分は健康」と言う方が、軽度の感染症や転倒などをきっかけに、
寝たきり、認知症、要介護、施設入所、入院など、
その原因に見合わないほどの大きな結果につながる場面にしばしば遭遇します。

若い頃には問題にならなかったことが、高齢になると大きな変化となって現れます。

その心身の能力が低下して余力が少なくなっている状態こそがフレイルです。

図のようにフレイルは、要介護と健康の「中間」にあたります。

何も対策を取らないとそのまま要介護の方に進む可能性が高く、
一方、正しい知識と適切な対策によって、
体力や気力を再び健康な状態に戻すことのできる「可逆性」を備えています。

健康は失って現実になるまでは気付きづらいものです。
そのため日本老年医学会は2014年、失う前の状態が存在することを「意識」してもらうために、
フレイルという言葉を作り提言しました。

老化だから仕方ない、と諦めずに行動することで、
危険が差し迫った状態から「回復」できる場合も多々あるのです。

次回以降、診断や具体的対策などについてお伝えします。


(2019年7月2日(火)付MGプレスから)

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